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私たちがするのは「発声」ではなく「音楽」なのだ

こんにちは 東京新宿・大人のためのボイトレ教室Harmoniaのフェルナンデス由布子(@fernandesyuko)です。

歌うということは本当に奥深いこと。

身体的な運動や聴感覚をはじめとした
神経回路の発達はもちろん、
言語学(運動も含めた)や
行間を読み説く読解力と想像力
また、歴史や環境的な視点をもてるかという知識の部分もあるし、
人の心の機微を感じる心理学的な要素など
様々な側面を併せ持ちます。

多種多様なアプローチでその曲を捉え、
表現して伝えることにより、その歌は人の心動かすものになるんです。

 

歌えば歌うほど
そしてボイトレをとおして伝えれば伝えるほど、
「歌う」ということの奥深さに驚きます。
この1年ほどは超ベテランの方々とご一緒する機会も多く、
その素晴らしいプレイや歌に触れて、
つくづくその多面性を実感しております。

先日そんなことをツイッターで呟いたのです。

 

 

当教室でも、発声の基礎は重視しているし、
その論理や仕組みは決して
おろそかにしてはいけない
学ぶべきことだと思っています。

私もかつて、
音楽家や歌手の身体機能にフォーカスした
理学療法士の先生のところで学び
理学療法士の資格を得ようとか、
耳鼻咽喉科の医者になろう!
(大真面目でした!)
とか考えて、資料を取り寄せて
本気で検討したことがあるんです。

でもね、気づいたのですよ。
身体のことで言えば、
それだけを一心に学び研究して仕事にしてる
プロのお医者様や理学療法士の方々が
誰よりも熟知しているはず。

ちょっとやそっとの勉強では追いつけません。

それよりもね。
私たちがやるのは音楽なんですよ。
発声解剖学でも発声科学でもなく、
身体と神経の運動だけでもなく、、、
音楽なのです。

朗読でもニュースを読むだけでもなく、、
歌うことなのです。

もちろんそこには「発声」という
運動が含まれているので、 
その要素を熟知しているのは非常に有利。

しかし、歌を歌うなら、
人の心を動かす歌を歌いたいなら
その音楽に込められたマインドや
人間的かつ歴史的なエッセンス。
それをどう歌に還元できるかがキモなわけです。

そんなツイートをした直後に、
非常に共感できるツイートを見つけました。

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音楽家の教養ということ、
難しいですが演奏技術7分に
教養3分くらいはせめて持つべき。
楽器や歌声の練習以外に、
作品に興味を持って勉強することなど、
多様な関わりがその人の教養を深め魅力的な存在にする、
それが演奏家としての魅力となるのではないか?

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まさに伝えたかったこと。
これはクラシック系の指導者の方のツイートでしたが
どんなジャンルでも楽器でも当てはまると思いましたね。

私たちがやっているのは「歌うこと」。
そしてそれは音楽であること。
その音楽は生身の人が魂を込めて作りあげたもので、
その人のその時代の息吹や感情が込められて生まれた創造物です。

発声という運動を重視することは
正解がわかりやすいので簡単です。
取り組みやすいし教えやすい。

でも、歌を歌う人は、 
そこだけにこだわっては良い歌を歌えない。
その音楽のマインドを理解しようと務めることが何より重要ではないか、と。

教える側ももちろんそうです。
それを自分で歌えて、伝えられなければなりません。

だから当教室のグループレッスンも
発声やそのしくみを重視しつつも、
必ず最後に曲の練習をします。

楽器として良い音を鳴らすことは最低限の必須事項。
自分という楽器のポテンシャルを最大限に引き出して、どんな時も常に良い音を奏でたい。

でもさらにもう一歩、
その先にある表現を知る。
そしてその表現はどんな意図があるかマインドを理解する。
なぜこの歌はそういう風に歌われているのか?
どういう意図をもってこのリズムが奏でられているのか?

曲の根底にある豊かな水脈を捉え
自分の中に蓄え染み渡らせて
そして自分というフィルターを通し再び外に溢れさせる。。。
そのことで、音楽はもう一度生まれ変わることさえできると思います。

もちろんその解釈に完全なる正解はありません。
(音楽的な正解はあるけれど。)
どう捉えるかはきっと自由でいいはず。
大事なのはそのプロセスです。

音楽的な秩序を保ちつつも
どれだけ自由に曲を捉えられるか、
そして多くのプロセスを体験できるかは、

その曲を深く聴き、 その語学に触れ、
歴史や教養を深め想像力を養い、
音楽的にも人間的な成長をし続ける、
きっとそれ次第です。 

私自身、一生勉強だなあ、、と思うばかりです。

ついついわかりやすいほうに走ってしまいがち、、
自戒を込めて書きました。
ツイッター、そしてメルマガで書いたことですが、
大事なことなのでブログでも、と記事にしました。

みんな、歌をうたいましょうね。
音楽を奏でましょうね。

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