こんにちは 東京新宿・大人のためのボイトレ教室Harmoniaのフェルナンデス由布子(@fernandesyuko)です。
歌手はもちろん声を使った仕事をしている人なら、一度は言われたことがあるのかもしれない。
「体調管理も実力のうちだよ。」
と言う言葉。
私も20代のゴスペルやコーラスのお仕事を
たくさんさせていただいていた時、
お世話になっていた事務所の社長に言われていました。
いや、これもちろんその通りと思いますよ。
声を生業とせずとも、自分以外の人と
関わりながら仕事をしてるなら誰でも。
特に声をメインに使って仕事をしているなら
そのツールである自分自身と器機・楽器を
日々メンテナンスして、コンディションを
ベストに保とうとするのはある意味当然のことですよね。
ただそのツールは機械じゃない生身の人間。
コントロールができないことも、
どうしたってあります。
どんなプロフェッショナルでも。
いや、昔はもっとはっきりと
「体調管理も実力のうち!」という
体育会系な要素が強かったように感じます。
私もそんなプレッシャーを自分に与えていました。
喘息で歌のキャリアを一度諦めた、
という引け目もあるからかもしれません。
しかし、2年前に再度かなり重い喘息発作が
頻繁に出るようになってしまい、
実は今年は2月くらいからは、
もう苦しくない日の方が珍しいくらい・・
という状況になっていましてね。
原因もよくわからないし、
それゆえコントロールもできない、
対策も立てられないという八方塞がり。
「気をつけようもないものがあるな」と開き直ってきています^^
思い返せば、
家族が病で大好きな仕事を
諦めたのも近くで見ているし、
難病を患って生活が制限されている
友人や仲間も身近にいるし、
生徒さんで安倍首相と同じ
潰瘍性大腸炎をかかえ苦しんでいる人もいます。
コントロールできないものも、あるんだよな。
そう感じずに入られません。
もちろん、このような持病があるなら特に
自分の体調のことを何より大事に考えて
睡眠や休養、栄養をたっぷりととり、
無理をせず仕事を優先させる・・・
等々、人一倍気を使ってやるべきことなのかもしれません。
でも、何をやってもうまくいかない時も、あるんですよね。
そのうえ、「体調管理も実力のうち」
という呪いに縛られるともっと辛くなる。
そんな呪いがストレスになっては
体調だってよくなるはずもありません。
心身は密接に繋がってますからね。
でもかといって
「心と身体が関係あるならやっぱりこの病気もメンタルのせいなんだー」
とか思いこむのも呪いです。
誰かに言われたらそれは「脅し」と言っても過言ではないです。
じゃあどうしたらいいのか?
・・・
放っておくにつきます。
少なくとも私はそうすることが一番楽でした。
私がヴォーカリストとして、この苦しい状況においてやった方が良いと思ったのはこの二つ。
(1)余計な解釈をしないこと
(2)自分のパターンを記録すること
(1)に関しては今述べてきた通り。
体調管理もうんちゃらとか、
こんな病気になったのはとか、
病は気からだから、とかなんとか
余計な意味づけも解釈もまずは
横に置いておいた方が良いです。
呪いから解き放たれましょう。
それに、体調悪い時に人は
全うな思考はできないもの。
流れに任せるのです。
(2)は少なくとも私の喘息に関して言えば、
アレルギーもなく原因がわからなかったので、
メンタルの様子含め体調をノートに記録していました。
そのうちやっぱりストレス要因が強いこと、
気圧と関係すること、などが
少しずつわかってきたし(でも関係ない時もあるw)
多少なりともパターンを知っておくと、
避けておいた方が良いことや、
どうしても避けられない時に
何をしておいた方がまだ楽なのかもわかるし、
少しでも対策ができるので安心です。
呪いから解き放たれて
もっと自由に元気にいたいですもんね。
誰だって健康がいちばん大事。
でも何をしてもどうしても患う時はある。
心穏やかに迎え入れ過ごしたいものです。
今日、安倍首相の辞意表明。
「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」なんて他の政党の人にいわれてしまい本当にお気の毒です。するべきことやりたいことが残っているのに体調のためにそれをやめなければならないなんて、本当に辛いことと思います。政治的主張にかかわらず今はただ、お疲れ様でした、とだけ言いたいです。