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歌のピッチとは?ピッチが悪いと言われたらする知っておくべきこと

こんにちは 東京新宿・大人のためのボイトレ教室Harmoniaのフェルナンデス由布子(@fernandesyuko)です。

歌っていて
「ピッチが悪い」
「ピッチがイマイチ」
言われたことある人は少なくないはず。

直接的な言葉がなくても
「うーん。なんか低い」
「音がぶら下がってるよね」
などもあります。

私自身日々レッスンで何回も問いかける言葉です。

「ピッチ」という言葉そのものは
短くて軽いサウンドですが、
その意味を知るとものすごい破壊力。

歌のイメージを決定づける大事なものです。

そもそもピッチとは?
悪いと言われたらどうなおすの?
音痴とは違うの?
どうやって直せばいいの??

そんな疑問に答えつつ、ピッチを修正していくお手伝いをししますね!

そもそも歌の中でのピッチとは

日常会話の中で使われる「ピッチ」とは
一定の感覚で何かを繰り返すその回数とか、
スピードとかのことを言いますよね。

「作業を急ピッチで進めてください」

のようなものです。

ですので、もし歌い始めたばかりとか
ボイトレを始めたての人は
そもそもピッチの意味がわからないかもしれません。

いや、よく歌っている人でさえ
「じゃあピッチってなに?」
と聞いたら正確に答えることは難しいかもしれません。

さて、ピッチってなんでしょうね。

歌におけるピッチとは

ピッチとは「音の高さ」です。

「あなたの歌はピッチが低い」
と、もし言われたなららば、
ある基準の音の高さが存在して、
それより自分の出してる音の高さが低い、
ということになります。

「基準の音の高さ」とは、
バンドで歌うならバンドの奏でる音、
カラオケのオケの鳴らす音。

メロディラインの音の高さ、
というとわかりやすいかもしれません。

その音の高さに自分の声が
ピッタリ合うことを
ピッチが良いと表現しています。

楽器としててのチューニングのことですね。

楽器(もしくはオケ)の奏でる音と、
自分の歌う音の周波数の比率が
揃ってるということでもあります。

逆に、ピッチが合わなければ、
どことなく音がはまりません。

音の波長が合わないから
声がその空間で抜け出てこない。

なんとなく暗い印象がでていたり、
こもったように聞こえてしまうんです。

ピッチと音程の違い

ピッチは音の高さのこと。

では音程とは?

音程は、ある音と隣にある音との幅。
その距離のことです。

似てますが微妙に違う。
でも、「ピッチ」と「音程」は密接な関係があります。

フレーズの出だしの音から
ピッチが下がって入ってしまうことは
かなりよく見受けられるのですが、、
そのピッチが安定するのを待つ間に、
歌のメロディは次のフレーズに行く・・

そして次のフレーズもピッチがスパッと安定しない・・・

こうなると、いつまでも
メロディラインの音程が安定しないことになります。

ピッチと音程は、ほぼ同じ意図を持って
使われることもあるでしょう。

ピッチの精度をしっかりと高めないと、
音程を正しく捉えられないということですね。

こちらもご参考に。

ピッチが悪いと言われたら

ピッチがハマってる歌はシンプルに気持ち良いもの。

音楽のプロではなくても、
誰が聞いてもわかるくらい
人間が感覚的に気持ち良いところを
ぐーっと刺激してくれるんです。

一方、ピッチが悪い歌は、
言語化できなくても
なんだかもわっと、パッとしない。

ほんの小さなピッチのズレが
曲全体の印象を大きく変えてしまいます。

でもピッチがイマイチ悪い、という課題はある意味ラッキーかもしれません。

なぜなら「ピッチ」は数値化できる、
視覚化できる圧倒的な基準があります。

どんなに自分の耳で聞いてわからなくても、
チューナーをおいて自分の声を出していけば

少し低い、ドンピシャ、高め、
など音の高さを確実に数値化、視覚化できます。

数値化できているということは、
わかりやすい「正しい」がある。

つまり練習の指標が明確に存在するということです。

そこを活用した確実なトレーニング方法を知ればピッチはうまく調整できるようになる。

だからどんなに「ピッチが悪い」と言われても大丈夫。必ず変わります。

ピッチを良くする練習方法

ピッチが悪いとまず自分が気がつくこと

「ピッチが低いね」
と言われてもわからない。
何度聞いてもわからない。。

そういって苦しむ方は少なくありません。

気がつかななければ修正のしようもないですものね。

だからこそ必要なのは「チューニングメーター」です。

私はこのiphone の無料アプリを使用しています。
tuner liteといいます。

デジタルではなく、アナログの針が動くタイプのものでしたらなんでも良いです。

鍵盤で任意の一音を出し出せば針が動きます。

そこに合わせて声を出していく。
「▼ 0 ▼」の範囲内であればOKなのですが
自分で気がついてなくても左の▼より
左側に針が行ってしまうと少しピッチが低い。

時々、最初に出していた音より
半音以上低くなってしまう人もいます。

自分の耳ではわからなくても、
このチューナーを使えば絶対にわかります。

まずはこれで視覚的に気がついて行ってください。

ピッチトレーニング

(1)歌のピッチのズレをチューニングする

では、具体的にどのようなトレーニングをするか。

1.鍵盤で出したい任意の音を出す。
2.その音をよく聞いて、そこにすっと沿うように声を出す。
*一音ずつ丁寧に。
*最初はハミングの方がやりやすいかも。
*苦手な音、得意な音があるので一音ずつしっかりとチェック。
*大きめの声、小さめの声、ファルセットいろんな音色で試してみること

まずは任意の音を鍵盤で出して、
チューナーとにらめっこです。

  • 下がっていることに気がつく
  • 自分の声と鍵盤の音のズレにフォーカスする
  • ピッチを合わせていく
  • もう一度鍵盤の音と自分の声をチェックする
  • ピッチがあっている時とあっていない時の発声にフォーカスする。

ピッチを合わせることは、聴感覚と声帯の筋感覚の両方の調整です。

鳴っている音を聴くことと
声を出すことの両方に注目をしましょう。

もしすぐにわからない場合は、録音してチェックです。
客観的に改めて聞き直すと気がつくことがたくさんあります。

とにかく
鍵盤を鳴らし
声を出し
チューナーを見る

の繰り返しです。

共鳴器官をゆるめて脱力すること

共鳴器官、特に口腔内が狭くなったり
力んだりしていると、ピッチが低く聞こえることがあります。

ピッチは声帯の張り具合できまりますが、
共鳴器官の緊張のために声の響きが
硬く狭くなる時も音色は暗くなるからです。

そういう人は顔まわりの力を抜くこと。
そのうえで、口角を上げて上の歯を8本見せること。

これだけでも声の明るさが全然変わりが全く変わります。

ただ注意したいのが一点。

口角を上げるのは「笑筋」という
口角とこめかみ方向に伸びていく
筋肉を使いたいのですが、
そこをうまく使えずに、
顔全体に力が入ってしまったり、
口腔内が力んでしまう人がいます。

そうするとますます音色は硬く狭くなってしまう。

顔や口腔内に力をいれないことがまず先決。
その上で口角をあげて口腔内を広く使えるようにしましょう。

チューナーに合わせてトレーニングするときも、この脱力具合は意識してくださいね。

コードの中で合わせてみること

一音鳴らしてピッチを合わせることが
できるようになっても、
コード(和音での伴奏)になると自分の声を見失う人がいます。

そういう人はコードを鳴らして
しっかりそのコードの中にある音を
ピッチをブラさず一つ一つ出せるように
チェックしてみましょう。

ちなみに、その逆もあります。

コードの中ではコードトーンの音を出せるけれど
一音になるとピッチがブレる場合も。

その時は、鍵盤を使った練習に戻って一つずつ確認しましょう。

諦めないこと

何度も繰り返しますが、ピッチトレーニングはわかりやす指標があります。

でも、単調な作業の繰り返しで、
成果が出るのにある程度の時間が必要。

自分の聴感覚と筋感覚を、
一音一音地道に合わせていく・・・

途中で投げ出したくなったり
泣きたくなったりすることもある
地味で苦しい作業かもしれません。

でも、これは必ず変わるんです。

だから諦めない気持ちをもってください。
絶対に変わるんですから。

ちなみに、ピッチ調整は目のピント調整と同じ機能を持っているようです。

目のピントは、遠くを見てた視点を、
自分のすぐ目の前に持ってきたとき、
ほんの数秒で焦点を定めてくれますよね。

手動のカメラであれば
非常に複雑なピント調節を、
人間の目は勝手にやってくれてる。

声も同じです。
出していくうちに、自然とあってくる。
合わせにに行くのではなく合ってくる。
この感覚が大切。必ずあってくるんです。
それを信じてください。

ピッチを良くするために必要なもの

大事なのは地道なトレーニング。
そのためにも練習環境をしっかり用意しましょう。

ピッチトレーニング用アイテム

絶対に必要なのは

*チューナー
*鍵盤

です。

簡易的なものなら上述したとおり、
どちらも無料のアプリがあります。

でも、鍵盤は小さな数千円のものでいいので
音が聞き取りやすいものがあるとベター。

ギターなどの弦楽器は、
楽器自体のチューニングを
キープするのが難しいから
ピッチトレーニングには適していません。
そこはご注意を。

そしてもう一つ。

ピッチは同じ楽器の方が合わせやすいです。

鍵盤よりも人の声に合わせると
チューニングしやすいと言われています。

ピッチが抜群な友達に手伝ってもらうなり
教室に習いにいくなりして、
人の声に合わせたチューニングをしていくと
自然と声が寄り添い馴染んでいく感覚があります。

もちろんこの場合も鍵盤は必須ですのでお忘れなく。

合わない時もあることを知っておく

今まで散々「ピッチのは正解がある」と言ってきました。

が、実はピッチというのはとても危ういものです。

楽器が保存状態や気温や湿度などの環境に
そのチューニングを左右されるように、
人間も、肉体的心理的なちょっとした
変化にものすごく影響を受けます。

特に女性は月のサイクルの
影響を受けると言われています。

だからこそできる限り自分の筋感覚に叩き込むことが大事。

人間の身体はそれが可能なほどかしこいですから。

ピッチをよくすることは歌の第一歩

楽器に音を合わせる。
伴奏に音を合わせる。
またアカペラやコーラスなら周りとも音を合わせる。

その精度が高まることで歌全体のクオリティが格段に上がります。

自分の気持ちを思い通りに表現して
相手にまっすぐ届けるためにも
クリアで抜けてくるピッチは欠かせません。

ピッチのほんの少しのズレが、
曲全体の印象を決定づけてしまう。

楽器のチューニングという基礎の部分だから
定期的に見直していきたいですよね。

そのためにはまずきちんと聴くこと、気づくこと。

絶対に変わるから大丈夫です!

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