声量がない原因を知り正しく声量をあげる方法。大きな声を出すのはNGです!


こんにちは 東京新宿・大人のためのボイトレ教室Harmoniaのフェルナンデス由布子(@fernandesyuko)です。

声量が無い、声が小さい
とお悩みの方がきっとこのページをご覧になっていると思います。

きっと、大きな声を出そうと
日々努力を重ねられてるのでしょうが、
「大きな声を出そう」と思うことがそもそも間違いです。

そうするとどんどん大きな声をから離れ
むしろ疲れるだけになってしまいます。

また、声量をアップさせたいのは、
ただ大きな声を出したいからではなく、
歌の力をアップさせたいからですよね。

様々なアーティストを例にとり
正しい練習方法知り、声量をうまくコントロール方法をお伝えします!

声量がない、あがらない原因

1.響かせずにがなってしまう

多くの方が間違ってますが、
声量を上げるということは、
大きな声を出すということではありません。

大きな声を出すというのはがなってしまうこと。
そうではなく、
声量をあげるということは
声を響かせるということ。

声とは音。
音は空気の振動で、その振動数の
振り幅が大きくなると声が大きくなります。
声量があるという声は、
その空間に最適最高の周波数が広がっていくとも言えます。

たとえば、池に石を投げたら波紋が広がリますよね、
あれと同じように声も空間に波が広がります。
声は壁や塀などに跳ね返り、響きとなってこちらに返ってきます。

一般的に大きい声、と言われてるもの、
また声量があるといわれる声とは、
その空間に響き渡る声のこと。

この動画を見てくださいませ。
響いてるな〜という感じありませんか?

特に、若干息の量が強い感もありますが、松崎しげる氏のほうが響く声かな。

さらに圧倒的なのがデーモン閣下。
ハードロックバンドならではの演奏の音量ゆえ
目立たないかもしれませんがものすごい声量です。

振動が大きく空間中に響いています。
衣装と化粧に目を奪われて集中して歌を聞きそびれないように。。

 

 

2.首周辺の力みが強い

大きな声を出そうとして、
どうしても首周りが力んでしまう人がいます。

これは高い声を出そうとするときも同様によく起こってしまうこと。

首周りに力を入れてしまうと、
喉仏の内側にある声帯の動きを妨げてしまいます。

声帯は粘膜・筋肉・靭帯でできていて、
様々な動きを伴い声の高さや大きさを決めるのですが、
その動きが制限されてしまうのです。

首周りに力を入れてるのはNG!
あくまで首周り(に限らず身体全体ですが)はリラックスなのです。

3.声帯がちゃんと閉じていない

首回りは力んでいないものの
声帯がきちんと閉じていない場合も声量は上がりません。

声は、声帯の左右の間のヒダがピタリ閉じて、
その間を吐く息が通り、ヒダが開閉し、
それにより空気が振動することででてきます。

そして、声の大きさは、その時に
声帯のヒダがどれほどの厚みを伴い振動するか
に関わっています。

きちんと声帯が閉じてない
厚みを持っていない
これでは声量はアップしません。

4.息を吐きすぎてる

声量をアップしましょうというと、
「息を多く吐きましょう」
というアドバイスを受けた、
と生徒さんから聞いたことがあります。
また、ネット上の記事でもよく見ますがこれもNGです。

もちろん声は息のエネルギーですから、
最低限の呼気量は当然必要です。

が、大きい声(高い声も同様)を出すために
呼気の量を増やす必要は全くありません。
むしろ声帯に息を当ててしまうため負担になるので注意!

息の量は常に一定です。大事なのは息の量ではなく息の圧力!

 

こちらの記事もご参考に。

 

 

音も画像も悪いですが、どこにも力が入っていないのがわかるでしょう。
大好きなホイットニーがお母様と。

 

声量を上げるためのトレーニング

1.身体をゆるめ「響かせよう」と意識すると声量はあがる

まずはリラックスです。
声量を上げたいと思う人は
喉周りを絞ったり身体に力をいれて頑張りがち。

身体は常に緩めておいてください。

大事なことは、
「大きな声を出すのではなく響かせる」
ということは上述した通り。

どんなトレーニングをするにおいても
大きな声をがなってだすのではなく、
空間に響かせることを意識してください。

 

2.声帯をきちんと閉じるのが声量アップの第一歩

大事なのはもちろん理論もです。

大人は頭も身体も凝り固まっているので、
やり方を伝えられても体感するのがなかなか難しい。
でも理論を知るとイメージがしやすくなります。

 

上述した通り、声量をコントロールするのは声帯の厚みです。

喉仏の中にある声帯には左右一対のヒダのようなものがあり、
そこが閉じてる時呼気が通ると振動が生まれ声がでます。

映像をお借りしました。

 

そして大事なのことは、
表面だけが振動しているのではなく、
厚みを持って振動しているということ。

左右の襞の表面だけが
振動してるのではなくて、
下の方から厚みを持って振動してるの
わかるでしょうか。

 

下記の動画のほうがわかりやすいかもしれません。
これは全体を通して非常に興味深い特集。

2:36頃から見ると、声帯が厚みを持って振動している感じがよくわかります。

 

この厚みが声量を決めるので、
まずはしっかり声帯を閉じ厚みを持って
振動することが必要になってきます。

息漏れのような頼りない声しかでない人は
しっかり声帯が閉じる感覚を得ましょう。
息を止めながら声を出すとわかりやすいです。

なお、息漏れがちの方は
声を枯らしすい傾向にあります。

こちらの無料メールレッスンでは
様々な角度から喉を痛めやすい、枯れやすい方へアドバイスしています。

 

3.腹筋を鍛えること声量を上げることの関係

声帯は感覚に乏しく、
細かいコントロールをするのは難しいので
呼吸や共鳴腔等の声を作る
他の要素の手助けを借り
うまく調整をしていくのが大事になります。

そこで、声量を上げるために非常に大切になるのが、吐く息のコントロールです。

吐く息の圧力によって(量ではなく圧力)
声帯の閉じる力が増し声量はアップします。

そしてその吐く息は腹筋によって
コントロールされるので、
その周辺を鍛えることが大切です。
腹式呼吸の基礎ですね。

ポイントは鍛えるのは6パックではなく
下腹部の腹横筋や骨盤底筋群だということ。

腹式呼吸の仕組みと具体的なトレーニングについて、
下記の記事にかなり詳しく書いてあるので、
詳細はこちらをチェックしてください。
かなり広範囲にわたって腹式呼吸について説明をしています。

声の支えとロングブレストレーニング

上記の記事でも触れていますが、
肺・胸郭の左右の広がりについてです。

肺は上下だけではなく左右にも広がります。
歌うときはこの左右に広がった胸郭を
なるべくキープすることも大切です。

これを声の支え、と呼んでいます。

<HOW TO!声の支えロングブレストレーニング>
(1)肺を左右にがっつり広げる。 (びっくりする動作をするとやりやすい)
(2)その肺(胸郭)がしぼんで行かないように少しずつ息を吐く
(3)吐く息はほそーく少しずつ。口から音をたててゆっくり吐くこと

まるで肺の中にちっちゃいおっちゃんがいて、
ガニ股になって両手を左右の肺の壁にあてて、
「まてーーー!しぼんじゃだめー!!!」
とやってるかのごとく、、です!

肺に空気がたっぷり入って、
胸郭をキープし腹圧をあげていく、、
肺の中がパンパンになったようなイメージです。
(でも大事なのはこのとき、首や肩を固めないこと!)

この声の支えが安定して力強い声を生み出します。

なぜかというと、
声帯というのは声の振動を作り出す他に、
しっかり閉じることで腹圧を上げる役目を持っています。

肺の中にたっぷり空気があり、
その圧力が増していくと、
声帯が「空気よ、漏れていくなー」
とでも言うように閉じる力が強くなります。

それによって声帯は厚みを増すので声量があがる、ということ。

息の量は必要ないが息の圧力は必要
と書いたのはこういうことです。
これは非常に大事なこと。

腹式呼吸の項目と記事で述べた、
骨盤底筋群や腹横筋という下腹部での支えと、
胸郭を拡げる支えの拮抗しあうような力が、
声量アップのための呼吸作りに欠かせないものとなります。

フル呼吸トレーニングで呼吸力をあげよう

もし、胸郭を広げること自体がよくわからない、、、
というのであれば、胸郭周りの筋力が固まってるかもしれません。

その場合はまず、たっぷり肺全体に空気を入れる練習をすることです。

<HOW TO!フル呼吸トレーニング>
(1)まずたっぷり息を吐き、お腹を緩める(腹式呼吸の記事参照)
(2)口から細く長く息を吸っていく(鼻から吸うよりコントロールしやすいので)
(3)少しずつお腹が広がり体が空気で満たされていくイメージでひろげていく。※1

※1
まずお腹に空気が入る→
脇腹が広がり空気が入る→
胸の下の方が広がり空気が入る→
背中が広がり空気が入る→
鎖骨の下の方が広がり空気が入るというように下から空気が少しずつ入るようなイメージで。
息を吸う時に肩を上げない、また首をヒューっと締めない。

 

下から少しずつ空気が体内に入るように
身体の下の方から広げていきたいのですが、
広がらない場所がでてきたら、
そこは凝り固まってると思ってよいでしょう。
マッサージしたりして活性化させてあげましょう。

動かない部分がある、ということは、
呼吸をするときに使うところのはずなのに
今まで活用していなかったということ。

意識を向けたところは活性化する。
そうやって人間の身体はできています。
「起きてくださーい」と言うように、触ったり揉みほぐしたりしてみてください。

私も以前は鎖骨の下が硬かったのですが、
今は呼吸をすると鎖骨の真下までぷくっと膨らむのがわかります。

ふわりとだんだんクレッシェンド練習

ふんわりとだんだんと、小さな声から少しずつ大きな声へとクレッシェンドするトレーニングをすること。

そのことで、声帯に厚みを持たせる筋肉も少しずつ鍛えられていきます。

<HOW TO!クレッシェンドトレーニング>
(1)まずは安定したロングトーンをゆっくり8カウントくらい伸ばす。
(2)フェイドインしながらゆっくりクレッシェンドしていくように伸ばす

フェイドインしながらふんわりだすのがポイントです。

両手でバレーボールのトスを
軽〜く上方にだすような手をつけると分かりやすいです。

丁寧でまあるい弧を描いて、
前に届くようにふわっと声をだしてください。

 

手前味噌ですが我がユニット。
3人共相当の声量の持ち主なのです。
アカペラだしわかりやすいかな。
全く一切力をいれてません。
力を入れるのは下腹部の丹田だけ。

 

最新動画はこちら

声量がないと歌は下手なの?

いやちょっと待ってほしい。
そもそも、声量がないと歌は下手なのでしょうか??

そんな疑問もあるかもしれません。

なぜみなさん声量をアップしたいの?

声量があるというのは
褒め言葉のように見受けられます。
が、実際のところどうなの、という話ですね。
何事も疑ってみることがその本質を探る鍵。

ジャンル関わらず声量って大事?普通のポップスやジャズなら声量を気にしなくても良いんじゃないの・・・?

 

そんな疑問もあるかもしれません。

でも下記の2つの理由から、
やっぱり声量を上げるというのは大事なことだと言えます。

声量は歌力をあげてくれる

お伝えした通り、声量を上げるというのは声帯をしっかりと閉じる力と関係しています。

レッスンの中でも強く感じますが、
声が不安定だったりぶれてしまったり、
また、声密度が荒くカサカサした声の人は意外なほど多くて、
声帯を閉じる力が弱いこと、
もしくは息の量が多いことが原因にあります。

 

声力のない楽器に歌力は宿りません。
自分の歌を、聴いてくれている人に
ダイレクトに届けるためにも、
あげておきたい歌力。

そのために声量を上げるための筋力は養っておきたいものなんです。

声量とは表現力である。

声量をコントロールすることは表現力の一つです。

一つのフレーズの中で、
また一小節の中で、
はたまた一音の中で
クレッシェンドやクレッシェンドを起こすことで、
歌に緩急が生まれグルーヴが感じられるようになります。

もちろん、強弱というものは、
グルーヴを含めた表現力を組み立てる、
ほんの一部の要素ではありますが、
それでも欠かせないものです。

人間というのは「差」にドキッとしたり心を動かされます。

貧しく辛い生活から努力と根性で
大成功をおさめた話に感激したり、
その逆の話に野次馬心を
刺激されちゃったりするものなのです。

ピアニッシモからの急激なフォルテッシモの響きに虜になったりするのです。

歌の緩急をつけ人の心を動かすためにも、
声量をつけることは非常に大切です。

つまり、声量をあげるということは、
相手の心に届く歌力と、
歌を七色に変化させる表現力を身につける、
ということに他なりません。

 

家庭環境やカラオケ文化の影響

環境によって声量は変わる

実は声量がない、と言う自覚がない人も多いのが最近の特徴。

そもそも、会話も含めての声の大きさは、
環境からも強く影響を受けます。

家族や兄弟が多いと、大きな声を出さないと
自分の意見が通らないどころか
相手に聞いてもらえない、
ということもあります。

そういう環境にいる場合自ずと大きくなったりします(私はこのタイプですね)。

また、こじんまりとし人数の、
静かなご家庭ではそんなに大きな声を出す必要も無い。

家族全員が声が小さければ、
「自分の声が小さい」と思うはずもありません。

カラオケが日本人の声量を下げたのか

カラオケはもはや日本の文化。
もちろん娯楽の一つです。
好きなように歌えば良いと思いますよ。

でも、マイクのボリュームを上げて、
エコーをガンガンに効かせたら、
さほど声量がなくてもそこそこ聞こえる音になります。

ましてやカラオケボックスなどの
狭い空間で歌ってるからなおさらです。

こんな環境で歌っていては、
自分が実は声量がない、
ということには気がつかないんですね。

また、ゴスペルクワイヤーなどに入っていて、
「自分は気持ちよく歌ってるつもりでいたけれど、実は全く声量がなかった」
というケースも少なくありません。

ゴスペルは大勢で歌える楽しさがあり、
それこそが醍醐味とも言えるでしょう。

ただ、自分が足りないところを、
他の人が補ってくれてることに
気がついていないことが多々あります。

当教室のグループレッスンは、
ゴスペルクワイヤーに所属していて
個人の歌力を上げていきたい、
という方が多くいらっしゃいます。

グループレッスンの中で、
他の参加者と自分自身の声を比較し、
「あれ!私こんなに声量なかった?!」
と気がついて驚く方が結構いらっしゃいます。

大事なのは自覚すること。
自分の声の力がどのくらいなのか、
そこに気がつくのはとても大事なことです。

声量についてのまとめ

ボイトレはただ闇雲に進めるのではなく、
「なぜそれが必要なのか」
「なんのためにやるのか」
という目的を知っていると格段に結果に差が出ます。

声量があるとはどういうことか、
なぜ声量があったほうがよいのか、
声量が無い原因はなんなのか
声量をあげるために何をしたら良いのか。

わかっていただけたかな、と思います。
そして後は行動あるのみ!!!ですね!

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