こんにちは 東京新宿・大人のためのボイトレ教室Harmoniaのフェルナンデス由布子(@fernandesyuko)です。
年が明けてもう一週間になりますが、
みなさま明けましておめでとうございます。
大晦日はもうこの15年以上、
ブラジルで過ごした2016年をのぞき
実家で過ごしています。
そして見るのはほぼ紅白歌合戦。
両親に合わせてるのもありますが、
もともとやっぱり歌が好きだし。
加えて最近は仕事柄、というか、
情報や研究の一環として役に立つ、というのもあります。
今年は途中で寝ちゃったので
後からU-NEXTで後半だけ買いました。
こんなのは初めてですがむしろゆっくり見れました。
Twitterにちょいちょいアップしてたのですが
こちらで独断と偏見たっぷりに
まとめてみようと思います!
まあ、ただの感想です!
紅白歌合戦2019 曲順でチェック!
歌が上手になりたかったら
*なんであの人の歌がかっこいいのか
*この声が人の心を掴むのはなぜか
という分析の視点って絶対にあった方が良いです。
人の心を感動させるのは
多くの場合何かしらの理由があるからです。
せっかく紅白を見るならこの機会を逃すのはもったいない!
全員を分析していくのは大変だし
そこまでの(歌)の価値があるわけでは
ない人もいるので(*人*)
気になった人だけピックアップ。
きちんと見れてない人もいるので(特に前半)
ここに載せてない人は
全て歌の価値が無いと感じている・・
というわけではもちろんありませんので悪しからず。
また全くの独断と偏見ですのでご理解を。
歌とは関係無いコメントもありますm(_ _)m
紅白歌合戦2019 前半出場の歌手
前半はほんの少ししか見てないのですが
<純烈 「純烈のハッピーバースデー」>
のっけから歌と関係無いけど、
この方々去年色々あったのに頑張ったよね。
この時代に逆行している、
曲も歌詞も踊りも衣装も振り付け。
もちろん「あえて」なのでしょう。
ふざけてる感が満載でめちゃ好みですわ。
年齢的にも共感するし頑張って欲しい!
<島津亜矢 「糸」>
前日のレコード大賞でも思ったけれど
歌唱力があるなあ、やっぱり。
声量もあるし、表現力も豊か。
声の大小の使い分けがすごく上手と思う。
自分の曲じゃ無いせいか、
ちょっとやりすぎ感があって
クサイなーと思う部分もあるけれど
演歌歌手がポップスを歌うので
too muchな表現に聞こえるのかもしれないな。
<LiSA 「紅蓮華」>
一緒に見ていた甥っ子が楽しみにしていた人。
アニメの主題歌かなにかで
初出場らしかった(おめでとう!)。
アニメの主題歌は
パキーンとくっきり声が伸びる
歌が多くて楽しみだったけれど想像通り。
細めだけれど伸びやかな声
ロックでメリハリのある歌い方
人気が出るのが納得です。
甥っ子は興奮したのか鼻血出してました(笑)
紅白歌合戦2019 後半出場の歌手
<Little Glee Monster 「ECHO」>
いやあ、噂には聞いていたけれど
歌が超うまい。
声の抜け感やピッチ感が抜群で
聴いていて気持ちいー!
<Official髭男dism 「Pretender」>
めっちゃ若者でてきてびっくり。
このヴォーカルの子も表現力があるし
曲がいいなあ、演奏もうまいなあ。
米津玄師とかを聴いても思ったけれど
最近は音がよく飛ぶ難しい曲が結構多い。
売れる曲は小室サウンドの登場で変わった。
「カラオケで歌える高音の曲」
「一緒に踊れる曲」
「一緒に歌える曲」
小室ファミリー、
AKB
パプリカとかもそうかも。
そこに
「ちょっと難しくてメロディアスな曲」
が加わったような。
今の若い子は全般的に歌が上手だけれど
こんな曲をしょっちゅう聴いてたら
リズムも歌もよくなるよね、って思う。
<YOSHIKI feat.KISS<YOSHIKISS> 「Rock And Roll All Nite -YOSHIKISS version.-」>
YOSHIKIが本当に楽しそうだった。
私はKISSは通らなかったんだけれど
激しいルックスの割に
曲も歌詞も普通でちょっとびっくり!
(この曲だけかな?)
紅白には時々こうやって外国人アーティストが出演するの、結構好きです。
<椎名林檎 「人生は夢だらけ~お願いガッテン篇~」>
歌手を飛び越えてパフォーマー。
歌声も独特ながら表情が巧みに変わり引きこまれる。
その独特の世界観あるステージで
歌のうまさや表現力はあまり注目されないけれど実はそこもすごい。
2019は私自身が大一線で活躍する
大先輩方とライブやらせてもらったりして
(それこそこの紅白でバックミュージシャンを務める方々のレベルの方々)
つくづく実感したのですが、
歌はやはりグルーヴと存在感。
歌のうまさや声の良さに
耳が傾けられてるうちは、
まだまだ甘いんだなあと実感しました。
もちろんグルーヴたっぷりのDIVAも
相当な基礎とテクニックがあるんだけど
そこに目が、耳が向かないほどの
圧倒的な存在感がある歌とステージを繰り広げるんです。
隣で聞いてて鳥肌なの。
私もその境地にいつかたどり着きたいぃ!
椎名林檎もその類と思われます。素晴らしいです。
<AI美空ひばり 「あれから」>
賛否両論あったみたいですけれど
企画としては面白いですよね。
ここまで再現できるって、人間の技術ってすごいなあと。
でもやっぱりAIはAI。
美空ひばりさんの表現力って凄まじいので
同じフレーズを全く同じではなく、
変化を持たせて歌うこともかなり多いのだけれど、
AIではそこがパターン化されていたり、
また、語尾の頭がパキっと入らず
フワーと入ることが多かった。
なので歌の入りが全部同じように聞こえてしまう。
やっぱりAIだよね、と思った次第。
新曲だから比べようはないけれどね。
そして声はやはり実際とは全然違う。
実際の美空ひばりさんの声はもっと深く優しく奥行きがある。
これは別物として楽しめば良い、
といったところでしょうか。
途中のセリフと最後の演出はいただけないけれど。
<「夢を歌おう」特別企画 ビートたけし 「浅草キッド」>
声の安定度やパワーはさすがです。
でも、かと言って
誰もが「歌唱力が抜群!」と賞賛するわけでもない
むしろちょっとテンポずれてたりする
歌詞だって聞き取りやすいわけじゃない
凝った振り付けもバックダンサーもなく
自分もチラリとも動かない
語るように時に叫ぶように歌いあげ、
気がつけばポケットに手を出し入れするしぐさ。
そこだけで、胸が大きく突き動かされる。
椎名林檎さんが歌のうまさを忘れるほどのパフォーマンスなら、
たけしさんは、歌の技巧は超越した圧倒的な存在感なのかしら。
分析するのが、もはや野暮。
素晴らしい歌でした。
<石川さゆり 「津軽海峡・冬景色」>
元旦に我が実家にやって来た、
耳が肥えた叔母が
ゆうこにききたかったんだけどさ、
石川さゆり、歌下手になってたよね?
プロの目から見てどうなの?
と。
2日後にU-NEXTで見て ああ、なるほどと。
残念ながら一番聞かせたいところで
いまいち声の抜け感が無かったよう。
少しピッチが落ちてるところもあったし。
今までそんな風に感じたことがなかったので
調子が悪かったのか
いつもとキーを変えたのか
わからないけど。
去年は布袋寅泰氏のギターと共演。
今回は歌一本勝負だったから余計目立ってしまったのか。
叔母の耳は正しかった。
<Superfly 「フレア」>
相変わらずの安定感。
歌も曲も素晴らしい。
ただ、越智さんの声が最も抜ける音の高さが
少ないような楽曲なのか、若干地味な印象でした。
でもあの小さい身体から醸し出ていくパワー感はさすが!
<菅田将暉 「まちがいさがし」>
今回の紅白で最も印象的だったのが彼。
この曲、米津玄師さんの歌で上述した通り、難曲。
とくにリズムが難しくて、
前日のレコード大賞ではちょっと外してるところもあったほど。
でも、やはりさすが役者!
言葉の置き方が絶妙!
フレーズが流れずに言葉のインパクトがグッと胸をつく。
レコ大の時よりも、サビの休符も
ずっとしっかり感じられて
ものすごい説得力だなあと感動しちゃった。
<竹内まりや×第70回紅白 「未来へつなぐ命のメッセージ」特別企画 竹内まりや 「いのちの歌」>
今回の紅白で最も楽しみにしていたのはこちら。
竹内まりあさんは大好きだし、
この曲は兄が亡くなった2018年に
弾き語りで練習をしていたから。
まあ、案の定最初から泣きました。
竹内まりあさんに関して、
いつもすごいなって思うのは
歌ってみるとわかるんですけれど
キーは結構低いんです。
でも、そんな風に思わなくないですか?
重さを一切感じない音色の明るさと深さが共存する素晴らしい声。
包み込むような優しい音色と言葉の置き方。
さすがに少し緊張されてるのかなあ、
と感じたところもあったけれど
この曲をこの声で歌われる価値は計り知れません。
<「夢を歌おう」特別企画 松任谷由実 「ノーサイド」>
イントロのフレーズだけで泣ける名曲です。
今年はラグビーにも感動させてもらったし嬉しい企画。
歌は、本当に個性的でユーミン独特の
単調なテヌート寄りの歌い方は健在。
(褒めてます!)
そして、地声と裏声がガラッと切り替わってしまうのも変わらない。
(褒めてます!!)
このユーミンの個性は本当に唯一無二。
楽曲の素晴らしさが個性ある歌い方をさらに味わい深いものにしている。
(!!!)
個人的に残念だったのは演出。
いきものがかり、ゆずなどの、
他のオリンピック振り返り曲もそうだけど、
歌ってる時にずっと映像を流していた件。
映像が流れるとどうしても視線優位になり、
曲への集中度が下がり、もったいない。
それに、歌を聞いた時の回想や想像が、
映像によって非常に限定されてしまう。
曲の中で個人がそれぞれ思い出すことに、任せて欲しかったなあ。
<氷川きよし 「紅白限界突破スペシャルメドレー」>
このところの彼の変化と活躍は大注目だったけれどまさに限界突破してくれた!!!
<松田聖子 「Seiko Best Single Medley」>
昔から声の音色が豊かで、
一音の中にいろんな音色を介在させる。
それをさらっとやってのける人。
でも、敢えてなのか、
そうなってしまうのか、
今回はウィスパーボイス系の
柔らかい音色が多めだった。
これはこれで素敵だけど、
「フレッシュ、フレッシュ、フレーシュ!」
みたいな曲は、声密度高めのキラッキラな声で聞きたかったな。ー。
<MISIA 「アイノカタチメドレー」>
歌唱力は圧巻。
自分の歌のうまさも十二分に理解し
それをどう表現したら生きるかもわかってる
素晴らしいヴォーカリストだなって改めて感じた。
「すべてを超えるメドレー」と名打ち
レインボウフラッグ振ってたのも、
そこにミッツさんがいたのも最高。
ただ、
歌の技術も表現力も抜群なのに、
あんなに派手なヘッドセット
(?なんて呼ぶのアレ)
と豪華な衣装なのに、
こと「存在感」となると、椎名林檎やビートたけしや菅田将暉には叶わない。
あれはどうしてなのだろう。
周りのセットやバックダンサーの衣装や動きが派手すぎて持ってかれたのか、
そもそもの経験や人となりが歌に出ると言われてることが、もしかしたら関係しているのか、
実は歌唱力に理由があるのか、
今後分析したいところです。
紅白歌合戦2019 歌のまとめ
いかがでしたか?
全て私の独断と偏見による分析です。
でも、なにより誰よりMISIAに感動した人もいるはずです。
聖子ちゃんに惚れ直した人もいるはずです。
だから結局は「好み」でしか無いものは
音楽には確実にあります。
ただね
歌を思い通りに歌えるようになって
人の心を動かしたいのならば、
「好み」を言い訳にし続けても
行きたいゴールには決してたどり着けない。
自分が、自分という楽器を駆使して
歌を上達させて思い通りに歌うために、
まず基礎や技術を磨いていくことは大前提。
その上で、様々な経験を積んで、
人格を、魂を磨き、
豊かなものにしていくことが大切。
そういうものはきっと歌に現れる。
また今年の紅白も楽しみにして待ってよう!