もうだいぶたってしまいましたが、5月17日、久しぶりのソロライブが終わりました。
私は、声を仕事にしてる割に,めちゃ繊細でメンテナンスが欠かせない楽器の持ち主です。
今回もいろんなケアをしてライブに臨んだので、同じような状況にある人の役に少しでも立ったらいいなと思い、まとめてみます!
ライブのレポートはこちらで。
30歳頃から喘息に悩み,それを言い訳にして(本当に辛かったのもありますが、、詳しくはプロフへ)、音楽活動を一度やめました。
この10年は鼻炎や慢性上咽頭炎などにも悩まされ試行錯誤しながら様々なケアや治療をして、ヴォーカリストの喉ケアや喘息治療の記事もさんざん書いてきました。
ご参考までに代表的な記事を。
大変なこともたくさんありますが、良いこともあります。
生徒さんの、小さな声の不調や生まれつきだと思っていたハスキーボイスの異変や違和感に気が付きやすいので、「声の改善のきっかけを作ってもらいました」と言われることが時々あります。ありがたや。
そして「この場合はこれ!」という経験値を人一倍増やしてきたので、喉の不調やメンテナンスに悩むヴォーカリストに役に立つ情報を、普通の人より持ってるかな、と思います^_^
今回もありとあらゆる対策をほどこしました。誰かの役に立ちますように〜。
ここに書いたものは全て個人の経験です。試す場合は自己責任でお願いいたします。もちろん、危険を伴うようなものは全くありませんが個人差があるのでくれぐれも自己責任でお願いいたしますね。
【最新!】
2022年6月に突発性難聴になり上咽頭炎ケアにも色々気がついたことあり!
こちらにシェアしてますので併せてこちらも必ずチェックを!
喉が枯れやすい、痛みやすい、喘息があるなら「安心」を買う
今回のライブの前、天気が目まぐるしく変わり気圧,気温が乱高下してて軽い喘息発作が続いてました。
喘息持ちの人は、強い発作が出てなくても気管が基的的に炎症状態なんですって。
ちょっとした気圧の変化で発作が起きたり、運動で息が上がるとすぐゼェゼェしたり咳き込みやすくなったりするのはそのためみたいです。
今回は身体を動かしながら歌わないとグルーヴが保てないブラジルものの曲も多かったのですが、動いたり踊ったりすると1曲で息が上がって喉がゼエゼエしちゃう、、、
でも水分補給すれば咳き込むことはないだろうから、水を何度も飲むしかないな〜と思ってました。
ところが、火曜のライブの前の週に結構な喘息が出たら咳き込みが始まってしまいこれはやばいと焦りまして、日曜もやってる声専門の耳鼻咽喉科に駆け込みました。
声帯の状態は悪くないけど喘息や鼻炎から少し気管や喉周りに炎症が起きてるっぽかったですね、念のためステロイド処方していただき、あとはいつもの喉ケアを念入りにで大丈夫とのこと。
自分のパターンを知るために時々声帯をチェックしに耳鼻咽喉科にいくことはおすすめです。
喉が痛くないのすぐ枯れたりするならいくつか原因があるはず。
なのでその3日間、いつも以上にケアを念入りにし,なるべく声は出さないように注意して過ごしていました。
ちょっとやり過ぎのところもあるのですが、何が効くかわからないというのがひとつ。
そしてもう一つは「これだけやっておけばいいだろう」という安心を買いたいのです。それだけでライブにもっと集中できる。これが最も大事なことです。
ライブ直前に喉が痛い、枯れた時の9の対応策
まずまとめて書くとざっとこんなところです。
- 耳鼻咽喉科にみてもらう
- ステロイドやカルボシステイン
- シナール(ビタミンC)
- ホットシャワー(吸入器)
- 上咽頭炎のケア・ミサトール
- 鼻うがい
- 喉ミスト持ち歩き
- マヌカ&龍角散ダイレクト
- いつもの喘息ステロイド吸入
喉ケア対応その1 耳鼻咽喉科とくすり
自然治癒志向の人も多い昨今。私自身も無駄に薬をのむことはありません。でもライブ前は迷わず耳鼻咽喉科に行くし薬ものみます。
今回声帯を見てもらったら(ひさびさのご対面でした❤️)状態は悪くなかったようです。
喘息からの咳込みがったことを伝えると念のためステロイドの錠剤を処方してくれました。やっぱり効きますね、あっという間に良くなりました。
また、痰を出しやすくする薬(カルボシステイン)はセルフケア薬局で入手しておりました、これも良いチョイスだったみたい。
このセルフケア薬局は、簡単な風邪薬や胃薬、痛み止めを処方箋なしで買えるところです。
喉に結節や軽いむくみ、炎症がある人にも勧められてお肌にも良い「シナール」も、私は毎日のんでますがここで手に入れています。
上咽頭炎も改善傾向だしお肌も調子良しです!
今回ギリギリまで耳鼻咽喉科に行くかは迷ったんですけれどね、これも安心をお金で買おう、と思った次第。ライブにより集中できる方を選択しました。
喉ケア対応その2 鼻炎・上咽頭炎および声帯のケア
自宅でできる吸入器
欠かせないのは声帯の潤い。
そしてその潤いを妨げ炎症につながるような後鼻漏や鼻水をできるだけ外にだすこと。
そのために欠かせないのが自宅でできる吸入器です。耳鼻咽喉科の先生もすすめる「ホットシャワー」(A&D)がおすすめ。
もう回し者のようにいろんな人におすすめしておりますw
どの耳鼻咽喉科でも必ずと言っていいほど(私の経験では、コロナ前はほぼ100%)、治療の最後に「では吸入してってくださいね」と言われて鼻か口から吸入しませんでしたか?その自宅版です。
セッティングと掃除がいささか面倒ではありますが、それでも絶対楽になる。その面倒を凌ぐ価値があります。
実はライブ後から今もいまいち調子がすぐれず、まだ喉がぐずぐずしてるので、毎朝毎晩欠かしていません。
調子がいい時はサボりますが、ちょっと喉使いすぎたかな、とか怪しいなって時にやるとてきめん!悪化することはありません。心からおすすめです!
また吸入器の持ち歩きタイプがこれ。のどミスト。(違う会社のものですよ。)
シンプルな作りのわりには粒子が細かくて喉の奥まで潤う感じがあります。
一度家電量販店で全く別の携帯用吸入器を買ったことがありますが、ほとんど上呂で水を口に入れてる感じだったのでw、それと比べると格段に良いです。
安心のために調子がひどい時は持ち歩いてます。今回もライブ直前までお世話になりました。
上咽頭炎の治療ミサトール
この記事の冒頭でシェアしているブログで上咽頭炎のことは結構詳しく書きました。
ミサトールはセルフ上咽頭炎ケアにはもってこいです。
ただこれだけだと慢性化した上咽頭炎の著しい改善は難しい印象があります。私の経験からも周りの話からも。
私自身はクリニックでのBスポット治療をある程度やったあとの、セルフケアの立ち位置です。うまく活用するのがいいですね。
鼻うがい
鼻うがいも鼻炎や副鼻腔炎、上咽頭炎のある人にはよくオススメされるセルフケア。
でもこのところちょっと面倒だったのと喘息治療の呼吸器科の先生に勧められこちらを使っていました。
でもその前はずっとこちらのカップを再利用していたんですよね。こちらの方が面倒ながらも鼻をゴロゴロ洗えるのでスッキリする感はあります。自分の好みや生活スタイルに合うといいですね。
サイナスミストのいいところは持ち歩けるところ。出先でも鼻を水洗いしてスッキリできます。
のど飴など口腔周りのケア
のど飴は声帯に直接届くわけではないので、声帯のケアはできません。
でも唾液を出して口腔内を潤わせることができます。
今回の私の「咳込みそうになる」という状態には絶対口を乾かしたくなかったので、
・ひたすら水
・のど飴と龍角散ダイレクト
は定期的に摂取していました。
(龍角散ダイレクトは弱いながらも医療品で回数が決まってるので注意してください。)
ちなみにマヌカハニーがものすごくよく効くタイプの人もいます。ちょっと喉が痛くてもマヌカハニーを舐めれば次の日にはすっかりよくなってる、なんてよく聞きます。
私もそれを聞いてそこそこ高額のものを一瓶買ったことがあるのですが、私にはあまり効きませんでした。
私がしょっちゅう鼻炎から喉が痛くなる場所、今回発覚したのですが耳管扁桃という耳と喉の間っぽいのですよね、大体自分では当たりはついていたのですが、耳鼻咽喉科で確定しました。
ここはマヌカハニー舐めても届かないのでね、効かないのも納得って感じです。(あくまでも自己判断です。)
自分の喉の痛みや状態に合うケアを見つける
これに加えて私は喘息のためのステロイド吸入も毎日しています。
今回もライブ前にスースーやりました。少しでも息が上がるのを抑えたかったので。
今回はとにかくできることはなんでもやった感があります。
やっぱりね、120%集中してライブに臨みたい。歌っている時に不安がよぎることは避けたい。そのためにできることはなんでもやるって感じです。
おかげで、本番では大きなアクシデントがなく最後まで歌い終えることができました。
まあ、細かい歌い回しなどで思い通りにコントロールできないところがいくつかありはしましたが、、喉のことは忘れて集中して歌えたというのが一番大きいです。
これでダメならしょうがないってくらいとことんケアしたからだと思います。
大切なのは
ライブがない通常時に
・自分の声や喉の状態に敏感になっておくこと
・どんなケアが合うか色々試しておくこと
ライブ直前は
・集中するためにできる限りのケアをすること
普段から自分の声や身体の状態に敏感でいてくださいね。
本当に大切な喉ケア対策とは
と、ここまで喉のための対策を書いてきましたが、本当はね、こんなにやらなくても絶対大丈夫です。
そもそもね、気にしすぎのところもあるのです。
歌を生業にしていたりそこそこの頻度でヴォーカル活動をしていて、喉の状態が慢性的によくないという方は、わかるのではないでしょうか?
わたしたち、喉の状態に非常にセンシティブですよね。神経質と言ってもいいほどに。神経症のようなヒステリックな状態になってしまう人も見たことあります。
しかしね、本来は私たちの身体はもっと適応力があります。順応します。
ライブという空間でお客様を前にして集中して心砕いて歌っていたら、咳き込んで歌えなくなるようなことはまずないでしょう。
本当はもっと自分の声と喉と身体を信じていい。
その上で自然の流れに任せて歌っていけば良いのです。
大丈夫です。
そんなどっしりした気持ちを持った上で、安心して集中して歌うためにできる限りのケアもあわせてしておく、というスタンスでいいのです。
今やれることはで一生懸命やっておきつつ、流れに抗わず身を委ねて歌っていくと、きっと力の抜けたたおやかな歌が歌えると思います。
一緒に流れていきましょう〜!