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歌はまさに心技体

歌う目的を思い出せ

 

人前で歌ってるみなさん。なぜ歌ってるのですか?どういう目的があって歌ってるのでしょうか?気持ちいいから?だったらカラオケでよくないですか?なぜ大勢の人の前でわざわざ緊張するのに歌うのでしょう?

 

自分の想いを余すこと無く表現して、聞いてる人の心を動かしたいからではないでしょうか。その場を共有して感動を与えたいからではないでしょうか。感動を分かち合う、ということもあるかもしれません。

 

とにもかくにも、自分を最大限表現して、場を人を心を動かすことが、多くのボーカリストの目的です。これは、誰もが知ってるメジャーレベルのプロフェッショナルの歌手でも、草の根的に活動する私のようなプロシンガーでも、仕事そっちのけでバンド活動に精を出す歌い手でも、みんな同じです。

 

歌はテクニック?それとも心がものを言う?

 

「自分の想いを余すこと無く表現して、聞いてる人の心を動かす」ことが目的だから、テクニックは二の次だ、と考える人もいるようです。

 

「歌は上手い下手でも無い、下手でも感動させられる」
「その時の思いの丈をぶつけるからこそ人が感動する」
と仰る人も居るし、アンチボイトレ派の人もいるようですね。

 

でもそういう人で人の心を感動させられるようなダイナミクスのある歌を歌ってる人は残念ながら見たことがありません。

なぜか。

自分の想いを表す表現力を持っていないからです。

 

表現力が鍛えられていないと、残念ながらその歌はただの自己満足になってしまいます。表現力はテクニックを土台に築き上げらるし、そのテクニックは身体という楽器がしっかり機能して初めて可能になるものです。

 

当レッスンでは
1カウンセリング
2ストレッチやボディマッピングといった身体作り
3腹式呼吸と声の種
4発声の基礎

 

と段階を踏んでレッスンをしていき、実際に曲に入るのは、個人差もありますが、7,8時間レッスン目です。(本番が近い方などは考慮しており、生徒さんの意志を尊重してます。)

 

そして、生徒さんは、「やっと曲を歌えるレッスンになった!」と喜びますね。こちらは「この曲をどう捉えるか」ということを伝えレッスンをすすめるのですが、そのうちに、1曲の中にテクニックという仕掛けが無数に散りばめられるのに気が付き、愕然とするわけです。

 

音程は正しくとれるようになった、でもなぜか歌ってる本人と違う、、そこにはたくさんの理由があります。宇多田ヒカルの声が切なく美しく感じるのも、MISIAの歌がダイナミックなのも、ホイットニー・ヒューストンの歌が身体に心地良いほど深く染み込むのも、ちゃんと仕掛けがある、理由があるのです。

 

もちろん、本人たちはそんな仕掛けを仕掛けとも思っていないと思いますよ。それは身体に染み込み自然と流れ出るほどの表現力になってるからです。

 

私達も、ライブや人前で歌う時「ここでこういうふうに歌ったろ!!!」と思って歌う必要はありません。それは歌に集中出来ないノイズになるだけ。本番では魂込めて思いの丈を歌う。その時に、練習を通して自分の中に蓄えられてきた仕掛けや技が、自然と出るようになる。。それが豊かな表現力です。

 

自分の想い(心)を余すこと無く表現するために、色んな仕掛け(技)を歌の中にちりばめていく。そのための楽器(体)をしっかりコントロールできるようにする。
歌はまさに「心技体」なのです。

 

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geralt / Pixabay

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