こんにちは 東京新宿・大人のためのボイトレ教室Harmoniaのフェルナンデス由布子です。
歌の上手い下手や表現力に国民性や国の違いがあるか否かと言えば、
国民性というか、環境要因というものは多大に影響してると感じるこの頃。
元々外資系企業の社員を務めていたし、外国人のパートナーが過去にも居たり、
友達も国際色豊かなこともあり、色んな国の方々の歌を聞いてきたし、
仕事の興味からその国の音楽事情を尋ねてみたりもしました。
まあ、数少ないサンプルかもしれませんが、その中で感じたことを独断と偏見で書いてみまそう!
歌の上手さ、国別でどうなの?
日本人の歌事情
最近の日本人には、ひっくり返るような歌を歌う人ってほとんどいない。
私のような昭和世代は、校内の小規模なものであれ大きなものであれ
学生時代に合唱コンクール的なものを経験してない人はいないでしょう。
皆で一緒に声を揃えて歌うってことに慣れています。
そしてそのあとに発展していったカラオケ文化。
そのせいか、特に若い世代は。皆それなりに上手です。
テレビ番組とか見てると驚くほど上手な子もいる。
密閉された空間とはいえ、人前でマイクを持って歌い始めた日本人。
音程通りに歌うことはさらに得意になってきた。だから平均して上手な人が多いのでしょうね。
韓国の方々の歌事情
以前ウェディングシンガーをしていた時、
よく韓国のご家族の方のお祝いの席に呼んでいただいたのですが、
彼らが(素人さんですよ)飛び入りで歌うと、驚くほど上手なのです。
音程も安定してるのだけど、めちゃくちゃ情緒豊かに歌うのです。そして踊りだす^^
情緒の豊かな国民性と関係してるでしょう、これは。
こちらもご参考に。
夫の国、ブラジル事情
私の夫の国、ブラジルといえば、、実はブラジル人ってね、歌が得意じゃない人が多い・・・と思う。
音程があまり安定しない、、というのがピッタリの表現かな。
もちろん全てじゃあ、ありませんよ。超絶上手な歌手も沢山おります。
ただ、一般の人の平均は、日本人のようではないってことです。
このことは、ブラジル好きだったり文化に触れてたりする友人や、
パートナーがブラジル人という友達と話していつも意見が一致することなのです。
ブラジル人には、歌っていると音が外れてきたり、違うキーになってしまう人が多いのです。
うちの夫も然りです。^^
私はよく家で歌を練習したり、そうでなくてもただ歌います。
で、知ってる曲だったりすると、彼も楽しそーーに一緒に歌ってくるんですけど
だんだん、
・・・
・・・
ものすごくずれて来るんです!
しかも、ぜんっぜん違うキーになってるしっ!!
ってなるんですよ。
何処かで大きく音を外し、自然と何度も移調が起こり、結果、全然違う歌になってるという・・
でも、、めちゃ楽しそう・・・^^
また、私はよくブラジルイベントとかに行くので、ブラジル出身の方々が大勢いる場に居合わせることも多いです。
イベントでサンバだったり、有名な曲がかかると、みんなすぐ歌って踊りだします。
(ブラジル好きな日本人はみんなこんな感じ(^^)
ブラジル人のグループはそういう時も声が、音が、てんでバラバラなことが多いです。
全然合ってない。(もちろん全員では無いですが)
みんな好きな音程で自由に歌ってる。そして、、やっぱり、めっちゃ楽しそう!!
ブラジルの音楽教育
実は、ブラジルの一般的な公立校では、学校教育としての音楽の授業がないそうなのです。
もちろん合唱なんてやったことない。人と合わせて歌う、音程を正しく歌う、
ということを習ってきていないわけです。
(今の子供達はわかりません。今30代、40代の世代はそうらしいです。)
慣れていないし経験もない。
だから音をよく聞いて正しい音程を踏んで歌う、ということが苦手なのだろうと思います。
でもさ、楽しみ方はピカイチ!日本人に足りないのはこれです。
日本人に足りないもの
義務教育課程でしっかり音楽を学んできた日本人。
秩序正しく音程をキープして歌うことはとても得意です。
知っている限り、他のどの国の人よりもオリジナルに合わせて歌うことには長けています。
ただ、綺麗に正しく歌うことも素晴らしいことではあるけれど、
正しい音程で歌うこと
そつなく正しく歌うこと
うまい雰囲気でそれとなく歌うこと
そんなところに囚われて、
本来の歌の喜び忘れてませんか?
音楽ってそもそも
音を楽しむ!
でしょう?
楽しいから歌うのか、歌うから楽しいのか、
どっちかといえばどちらもです!
歌えば楽しくなるし、楽しいと歌いたくなる。
自分のそんな思いに素直に、どんどんメロディを紡いでいきたいもの。
歌の本当の楽しさをちゃーんと日本人は味わったほうが良いかもですよ!