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天才藤井風の歌い方はなぜ感動する?「青春病」「帰ろう」から歌の特徴を考察!

私の中では今更感もあるのですが、年末から2023年にかけてテレビへの露出も増してきてますね、藤井風さん。

私は2019年の6月頃、友人から「すごい弾き語りの人がいるよ!」とおしえてもらってから動画にはまり込みまして、

その後少ししたら「何なんw」のオフィシャルビデオを目にし、「これはあの彼じゃー」と気がついて大騒ぎ。そこからどっぷりです。2020年10月の武道館コンサートも行きました。

ライブでも思ったのですが、彼の曲を聞く年齢層が他の同世代のアーティストより俄然高いです。4、50代という大人の年齢がすごく多かったです。

そして中高年の皆様が中心のうちのレッスンにも彼の曲に挑戦してみたい、彼のよう歌ってみたいというオーダーがちょいちょい増えてきたり、またあんなふうに感動させられる歌はどうんなふうに生まれるのかなんて質問もいただくようになりました。

藤井風さんについては、本当にたくさんのボイストレーナーが歌い方解説とか歌声の特徴をYouTubeなどで解説しています。

私はちょっと違うアプローチでお届けしたいです。

特徴的な彼の声や歌の技術についてのみならず、どうしてあんなふうに人の心を打つ歌が歌えるのかを、彼の育ってきた環境や音楽的バックグラウンドを踏まえて想定も含め、大人のボイトレ的視点で4つお伝えしていきます。

長くなりそうなので、ここでは前半の「彼の歌声の特徴」をお伝えしますね!

目次

天才藤井風の歌声の特徴

藤井風の歌の響きの素晴らしさ

いくらたくさんの音楽家やボイストレーナーが彼の歌声について話してるといえどもね、放置できません。

まず声。とても耳あたりがよくて優しい、でもきちんと響いてる声です。

鼻の奥でしっかりなっていて、鼻腔の共鳴がしっかり使われてるんです。

一般的に鼻の響きが豊かな歌声ってすこしウェッティな声に夜のです。平井堅さんなどがそうですね。

もちろんあれはあれで素敵ですが、藤井風さんの方はもう少し空気を含んだというか、声が詰まりすぎてない優しげで時々ハスキーな歌声です。

あれは声帯の圧もそこまで強くなく喉周りのリラックス感が強い声です。

リラックスした解放感ある歌声は少しいきすぎると音程や音圧が不安定になりがちなのでむしろ非常に難しい。

でもそれをナチュラルにやってのけるのは、音楽的な技術もあるだろうけれど彼の飾らない自然なマインドも現れていると思います。

自分であのリラックス声にトライしてめちゃくちゃ難しいことを実感しました。

歌の技術の高さ

そしてもう一つは大きくいうと歌の技術の高さです、シンプルに。

どんなところが技術が高いかというと、
音程が飛んだ時の安定さとか
言葉の置き方とか切り方とか
フレーズの繋げ方とか
音色の変化も豊かですし・・・
もうすさまじくいろんな歌の表現の宝庫って感じなのですよね。

例えば、音の入り方と終わらせ方で微妙なピッチのゆらぎがあったり、すこしすくうような拾い上げるような歌い方にしていたり(しゃくりっていうと引きずるイメージですがそんなひっぱらない)言葉の繋ぎに音をスライドさせるポルタメントという要素が入っていたりします。

ポルタメントは音をスライドさせて揺らぎを与える歌い方です。

たとえば「帰ろう」の

ああ 全て与えて帰ろう
ああ 何も持たずに帰ろう
与えられえるものこそ
与えられたもの
ありがとう、って胸をはろう

これはポルタメントがないと全然雰囲気が違う。

一方でここまではスライドしてないけれど、音の揺らぎはたとえば「青春病」も同じです。

青春の病に侵され
儚いものばかり求めて

いつの日か粉になって散るだけ
青春はどどめ色 青春にさよならを

「きらり」のここもそう。

新しい日々は探さずとも常にここに
色々見てきたけれどこの瞳は永遠にきらり

どんなふうに歌ってるかの解説はこちらの動画で!

yuko

藤井風さんのように歌いたいならどんな練習が不可欠だよということも伝えています!

藤井風はなぜあれほどの歌を歌えるようになったか・・・育った環境や背景

凄まじい歌唱力なのだけれど、ものすごくボイトレやってたかというとそうではなくずっとやってたのは3歳からやっていたというピアノ。

サックスも小学生中学年頃からやっていたそうです。いずれも音楽家になりたかったお父さんの影響が大きいようですね。

彼の曲を何度も繰り返し聴いていって感じたのは「自分の歌はあくまで楽器の延長」と捉えているのではないでしょうか。

自分が表現したいものが先にあって、それをまずピアノで弾いていて歌でも同様の表現しようとしてるのではと。歌が歌いたくて活動を始める人はまずボイトレをし始める、発声をしはじめる、曲を練習し始める・・・

けれど藤井風さんはまずピアノの練習をして
「歌でも表現したいものが生まれる」⇨
「ピアノと同じようにはできないでも」⇨
工夫と努力を重ね補っていく、という流れなのではないかと。

歌が上手くなりたいとかではなく、表現の一つとして歌という自分という楽器を育てていったように感じます。

こう表現したい、そこに向けて技術を後から追いかけさせてるのではないでしょうか。だから恩着せがましくない自然に技術の高い曲になってる気がします。

でも、藤井風さんのの歌がここまで大勢の大の大人の心を捉えるのは、歌や曲の表面的な良さだけではないのです。

なぜこんな曲を作れてこんなふうに歌えるのか、という精神性やマインドの部分が大いに関わってくると思っています。これが私たちに実はものすごく影響を与えてくれているのではないでしょうか。これもまた別のトピックで話していますのでこちらの記事もご覧ください。

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